01:アイドルの有るべき姿
| みなさんお似合いでしたわね〜アイドルマスターの衣装! |
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| 似合っていたけど、ダメよ。アリーシャが恥ずかしがり過ぎてて |
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| だ、だって。あんな短い丈のスカートですよ!? |
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| 気を抜いたら下着が見えてしまうではないですか! |
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| あれは、ミセパンだよ? スコートであってパンツじゃないの! |
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| 確かに短いかもしれませんが、今の流行ではあの丈が可愛らしいと評判だそうですよ? |
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| そう。あれがアイドルが可愛く見える、ベストオブスカート丈なのよ。我慢なさい |
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| うぅ……。そもそも、アイドルとは何なのですか…… |
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| えーと、異国の言葉で『あこがれの的』みたいな意味だっけ? |
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| そういう事なら、アリーシャはハイランド国民のアイドルなんじゃないの? |
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| わ、私がハイランド国民のアイドル……!? |
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| みなさんから慕われ、期待を受ける姿はそう言えるかもしれませんわね |
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| だったら尚更、あなたには堂々と着こなす義務があるわ |
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| ……。それを、国民は望んでくれるのでしょうか |
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| もちろんだよ! いつもより可愛いアリーシャが見られて嬉しいんじゃないかな |
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| それにほら、みんなで着れば怖くない! |
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| ええ。4人お揃いで着れば、可愛さも増しますし! |
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| そうよ。付属の人形もお揃いでつければ、超絶可愛いくなるわ! |
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| みなさん…… |
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| うんうん |
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| ハイランドのみんなには、ライラとエドナは見えないだろうけどね |
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| あ…… |
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| …… |
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| ちょっ!エドナあぶないって! |
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| だから、人間は嫌いなのよ…… |
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| エドナさん。それはさすがに八つ当たりですわ |
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02:憧れの……
| あ―――! 制服かっわい〜〜! 着た――い♪ 一度着てみたかったんだよね! |
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| アリーシャのやつ、見るからに優等生っぽいな〜 |
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| 優等生というか、普通だと思うけど……制服は、独特の魅力があるな |
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| それにしても、ちょっとスカートが短すぎる気が…… |
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| うふふ。みなさんが学生なら、私はさながら保健体育の先生 |
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| ……と見せかけ、実は学園長というところでしょうか |
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| 意味が分からないわ。そして意味ありげな保健体育教師ね |
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| エドナさんの制服は個性的ですのね |
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| もはや制服という感じがしませんけど、ノルミンさんがおしゃれポイントなんですね |
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| ワタシはワタシの好きなようにするわ |
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| 制服ってさ〜、どんな風に着こなすか、だよね |
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| そこで優等生のアリーシャ姫。シュシュって付けたことある? |
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| シュシュ? 聞いたことがないな……アクセサリーの一種だろうか? |
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| そうそう。髪の毛結わく時とか、アクセサリー代わりに腕に付けてもかわいいんだよ |
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| 付けてみたら? |
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| へえ〜。色々な用途があって且つオシャレなんて、随分万能なんだね |
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| (わ、私もあれを付けたら、可愛く制服を着こなせるのだろうか) |
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| で〜。そのメガネはあたしが借りる、と |
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| で、ワタシのノルミンリュックを頭に被せる、と |
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| は、はい! ありがとうございます! |
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| って……、ん? これは可愛い制服になる……のだろうか |
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| 安心なさい。 私の想定通りになるわ |
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| こらこら、そこの3人。学校は勉強する場所です。制服はちゃんと着ましょうね |
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| …といいつつ、みなさんきっとお似合いになりますわ♪ いつもと違った服装もいいですわね |
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03:男たちの夢
| やっぱピンクっぽいのはアリーシャで、ヒラヒラしてんのはライラだな |
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| まぁ、そうなるだろうな。とすると、これは…… |
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| 二人とも何してるんだ? |
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| お、少年たち! いいところに! ちょっとコレを見てみろ |
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| なんだこれ。……水着?? |
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| 水着って……じょ、女性用もあるじゃないか……! |
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| そりゃそうだ。俺たちだけ水着着てどうする |
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| ほれ、ミクリオ、スレイ! もっと良く見せてやる! |
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| ちょこっとだけ女性陣が水着を着てるところが見れるぞ |
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| ぼ、僕はいい! ……そういうの興味ないし! |
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| 水着か〜。オレ着た事ないなあ。どれどれ…… |
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| スレイ!? |
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| おお! さすがスレイ! 感想はどうだ? |
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| ――…うん! みんな着たら似合うんじゃないかな! とっても良いと思う |
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| それにしても意外と肌白いんだな〜。女性の肌ってキメが細かいよな |
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| っっ!!!? |
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| お! |
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| ……お前、結構しっかり見ているんだな |
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| 見てるっていうか見えちゃうし、ただの感想だよ! |
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| それにいつもと違って、水着っていうのも新鮮かなーと思ってさ |
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| 確かに新鮮……ではあるけど |
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| 多少気恥ずかしいというか、目のやり場に困るというかなんというか…… |
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| ふっ、どちらも少年らしい感想だ。人の服装に関して否定はしないが、な |
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| 僕も反対ではない……けど……ね |
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| というわけで、ミクリオ君とデゼル氏の熱望により、我がチームは水着を導入したいと思います! |
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| お、大声でなんていう事を…!? 僕もデゼルも熱望なんてしていないだろ!! |
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| てめぇ…! それとなく女性陣に水着導入をアピールすると言っていたくせに、裏切ったな! |
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| ザビーダ逃げるな! 待て!! |
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| あれ、みんなどこ行ったんだ? おーい!! |
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04:物語をひもとこう(TOZキャラ風)
| うぜえ! なんだってんだ! |
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| どうした、うるさい奴だな |
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| エドナが一人でぶつぶつしゃべってやがる |
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| 一人じゃないよー! 喋ってるのはボクだよー! |
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| デゼルさん、ひどいです…… |
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| お前なあ、女の子を泣かせてんじゃねえよ。ギルドの矜持に反するだろ? |
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| ……貴様のような奴は、剣士の風上にも置けんな |
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| 女の子は繊細なんだから! 鈍感! 鈍感! |
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| 何だったんだあいつら…… |
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| デゼルさん、どうされました? |
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| スレイたちの様子がおかしい…… |
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| 昨日みなさんに冒険小説を貸しまして |
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| それで影響を受けたってか? どんだけ単純なんだ……てことはロゼも…… |
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| 聞き捨てならないなデゼル!! |
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| やっぱりか! |
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| 甘いぞデゼル。そんな決意で試練を超えられると! 人間たちを、助けられると思うのか?! |
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| 知るかよ! 全員、俺にばかり絡みやがって! 俺は悪くねえ! |
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| デゼルはそういう損な役割が似合ってんよ。それより可愛い女の子をナンパしに行こうぜ? |
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| お前はまともなようだな、安心したぜ |
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| いや、俺もめっちゃ影響受けてんだけど? ねえ、聞いてる? 羽根生やそうか? |
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| 私も地味にスルーされているんですが…… |
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※テイルズ各歴代キャラを演じつつ、ゼスティリアのキャラ風。
それぞれ、DLC の歴代衣装のキャラを演じている。
スレイ→ユーリ(ヴェスペリア)、ミクリオ→リオン(デスティニー)
デゼル→ルーク(アビス)、ザビーダ→ゼロス(シンフォニア)
アリーシャ→シェリア(グレイセス)、ロゼ→ミラ(エクシリア)
ライラ→ミント(ファンタジア)、エドナ→エリーゼ(エクシリア)
05:よく噛んで食べましょう
| でっかい武器はかっこいいな! |
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| ……武器に必要なのは扱いやすさだ |
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| わかってねえな、見た目が一番重要だろ? |
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| 極論過ぎだろ |
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| 形が変わる武器とかもかっこいいよな! |
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| 変形ってことか? イメージが湧かないが…… |
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| それだ! 敵に近いときは剣、離れたときにはジークフリートみたいにさ! |
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| ジークフリートってザビーダのか? 悪くはない……かもしれないが |
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| わざわざ変形しなくても両方持てばいいじゃねえか |
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| お前、風の天族のくせにロマンがねえなあ。無風ん時の風見鶏くらいトキメキがねえぞ |
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| 一応、片手があくというメリットはあるかもな。……僕も変形なんかしなくていいと思うが |
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| 武器と武器で考えるからそうなるんだよ。近接時には剣! 間合いが離れたら…… |
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| スプーンになるとかな! |
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| なってどうするんだ! |
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| カレーとか食うに決まってんだろ。スプーン知らないの? |
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| 戦闘中にカレー食ってどうするんだって話だろうが |
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| うまくて腹も膨れて体力回復してんのに、更に上を要求する気か? |
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| かみ合わせる気ないな! わざとだろ! |
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| それだ! 剣が変形して敵にかみつくってのは、かっこいいぞ! |
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| こいつ、結構わが道を行くな…… |
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06:瞳にうつるもの(ロゼ)
| あー疲れた! もーハラ減った! お風呂入りたい! 今日は絶対ベッドで寝る! |
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| 文句多いわ |
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| エドナ達はいいよ。ベッドもご飯も要らないじゃん。私は乙女なんです〜 |
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| 何? そのワタシ達は乙女じゃないみたいな言いぐさ |
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| 湖の乙女と呼ばれていた事もありましたのに……ショックですわ…… |
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| そもそもロゼがどんどん進んでいくから、街に帰れなくなったんじゃなかったかしら? |
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| だって穢れた領域あったじゃん。気になるっしょ |
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| 確かに……最近、憑魔が少し増えていますし…… |
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| それ、反休戦派が表立ってきてからな気がするんだよね |
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| ……アリーシャ達、大丈夫かしらね |
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| お伝えした方がいいのではありませんか? |
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| ……終戦条約が結ばれるかもって時に、余計な心配かけられないっしょ |
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| それに、会ったらきっと、スレイの事も聞かれる |
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| 本当に伝えなくていいのですか? |
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| うん。知らなくて良い事って、やっぱあると思うから |
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| 嫌われるわよ? |
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| 慣れてるって |
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| ロゼさん…… |
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| さー! おしゃべりおしまい! ご飯! お風呂! ベッド! マーリンドにGO! |
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| いいの? |
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| 見守りましょう |
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07:ぼくはもすこし
| スレイの武器は儀礼剣か。本来宝飾品としての役割を持つものだが、よく使いこなせているな |
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| そう? これは食べる以外で無益な殺生をしないための意味合いもあるけどね |
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| 単に遺跡で最初に拾ったからだけどな |
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| 最初のきっかけはそうだけどさ |
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| ミクリオ様の武器の長杖は、稽古相手のスレイとの身長差をカバーするための選択ですね |
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| なんか大きな誤解があるみたいだけど! |
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| あ…申し訳ありません! まさか身長を気にしていらっしゃるとは思わず……! |
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| だから違うって言ってるのに! |
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| アリーシャをいじめるなよミクリオ |
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| この状況は逆だと思うけどね! |
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08:味見役
| スレイ、ミクリオ、二人におやつを作ったわ。食べてみなさい |
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| どういう風の吹き回しだい? 君が僕たちにおやつを作ってくれるなんて |
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| 失礼ね。ワタシだってたまにはおやつくらい作るわ。女の子なのよ? |
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| それより早く食べなさい |
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| おお! すごくおいしそうだ |
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| たしかに。見た目は申し分ない |
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| それじゃ、いただきます |
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| んぐ! 辛〜! |
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| ぐは! なんなんだこの辛さは!! |
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| ミ、ミクリオ、みず!! |
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| 今回も失敗だったのね…… |
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| 二人とも味見ごくろうさま。次もよろしくね |
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| ……うぅ、これが女の子のすることなのか…… |
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| ……これは泣いて良い……僕たちだって男の子だ…… |
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09:トイレの中には
| ふんふふーん♪……あっ! |
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| ミ、ミクリオ! ミクリオ!! |
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| なんだ? 大声出して |
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| 見てくれ。トイレにアップルグミがある…… |
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| はあ? そんな関連性のないものがなんでここに? |
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| わからないけど! もったいないなぁ。1つのグミが生死を分けることもあるのに |
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| ……これ、食べられるかな…… |
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| 不衛生極まりないだろ! |
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| 例えばさ、煮たり焼いたり、ライラの炎とかで浄化してさ! |
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| きちんと処理して……ってことか。どうかな |
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| 俺には使うんじゃねぇぞ! |
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10:デゼルは意外に……
| デゼルってさ。無口かと思ったけど意外に喋るよね? |
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| そうですね。動物に関することは特に |
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| きっと動物だけが友達なのよ |
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| 他人を嫌っても、結局生き物の温もりを求めてしまう……悲しい性よね |
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| へえ…… |
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| なにその『さすが友達いない仲間。よくわかってる』っていう視線? |
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| そこまで言ってない! |
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| そこまでではないですよね。風もデゼルさんのお友達ですし |
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| ライラ……それフォローになってないから |
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| しかも、何気にワタシをデゼルの下にランクしなかった? |
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| え!? そんなつもりは! |
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| 無意識ならもっとヒドイわね |
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| エドナ、さっきから勘ぐりすぎ! |
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| やかましいぞ! ザフゴットムクドリの群か! |
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| いや、ザフゴットムクドリは夜には鳴きやむ。つまり貴様らはザフゴットムクドリ以下ということだ |
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| う……ごめんなさい |
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| 気をつけろ。夜中に鳴き喚くのはドラゴガマガエルくらいのものだ |
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| ドラゴガマガエル…… |
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| 案外語りますわよね。デゼルさん |
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| まったく |
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11:エドナって料理できるの?
| う〜ん! ヒメマスのテリーヌ、おいしー! |
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| おいしいけど一体どうやって出来てるんだろ。てかテリーヌってなに? |
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| なんだ。何か分からないものを食べてるのか? |
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| だってあたし、作り方とか何で出来てるとか、わかんないもん |
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| ミクリオは知ってんの? |
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| そりゃ知ってるさ。テリーヌっていうのは…… |
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| ヒメマスを3枚におろして、ハーブを入れたビネガーでマリネして30分置いた後 |
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| おっ! さすがエドナちゃん! 難易度高そーな料理もおてのモンってか |
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| 泡立てたスライムとあえて、砕いた乾燥ヒルの燻製をまぶした後 |
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| 型に入れて三日三晩軒下に吊るしておくのよ |
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| まじで!? スライムってスライムだよね!? あんなので出来てるのー!? |
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| ちなみに隠し味としてメロングミを…… |
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| コラコラ。真に受けんじゃねーよスレイ |
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| そうだぞエドナ! 食事中に何てこと言うんだ。まだ半分しか食べてないのに |
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| 想像したら気持ち悪くなっちゃった…… |
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| 正しくはテリーヌとは |
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| テリーヌと呼ばれる型に材料を詰めて、仕上げたお料理のことですわ |
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12:鍋奉行エドナ
| 今日はあんたたちに100点のドラゴ鍋を食べさせてあげるわ |
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| いい? ワタシの指示に従って具材を投入するのよ |
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| これが噂に聞く鍋奉行ってやつか |
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| わかりやすい鍋奉行だな |
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| そこ。しゃべらないで集中して。チームワークが乱れるわ |
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| まずは野菜から。あらかじめ下茹でしておいたけど、固い野菜から先にいれるのよ |
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| チームワークって……ただの鍋に結構な気合いの入れ方だな |
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| ふっ……あらかじめ下茹でしてあるとは、100点のドラゴ鍋というのは本当のようだな |
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| しゃべるなと言ったのが聞こえなかったのかしら? 次勝手にしゃべったら食べさせないから |
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| す……すまん |
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| ご……ごめん |
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| さぁ始めるわよ。一度煮立たせて、グツグツしてきたら葉物を入れる準備ね |
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| ほらもうグツグツしてきたわ。同時にお肉も投入してっ! 今よ! |
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| お、おう! |
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| いきなりだな! |
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| そろそろね……みんな、準備なさい |
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| フタを開けたらまずは野菜から取るのが、きれいに盛るコツよ |
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| 盛り方まで指示されるのか |
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| だが味は…… |
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| う……うまい! |
---|
| う……うまい! |
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| あたりまえでしょう。ワタシの指示の元に作ったんだから |
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| ところでエドナは食べないのか? |
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| ええ。ワタシは指示を出すだけ |
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| 隠し味にあんなものを入れた鍋なんて食べられないわ |
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| うん? 何か言ったか? |
---|
| いいえ。それじゃ先に部屋に戻ってるわ |
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| ああ。俺たちはまだ食ってる |
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| しかし、本当に美味いなこの鍋。どんどんいけそうだ |
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| 100点ってのも嘘じゃなかったようだ |
---|
| ああ |
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| ……あれ? なんだこの骨? |
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13:お菓子な日常
| ねぇ、ミクリオ。まだぁ〜 |
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| 遅いぞ、ミクリオ! |
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| 二人分同時には時間がかかるんだ。君にもわかるだろ |
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| ワタシの分はないの? ミボのくせにいい度胸しているわね |
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| 俺ももう腹へり過ぎて死にそうだ |
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| 君たちもか!? |
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| はやくー |
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| あぁ、とりあえずこれでも食べていてくれ |
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| え? |
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| これだけ? |
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| …… |
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| こりゃ、腹の足しにはならねぇな |
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| ごちそうさまー、次は |
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| 君たちはゆっくり味わうとかできないのか!? |
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| 口よりも手を動かしなさい |
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| 早くしねぇと普段は温和な俺もキレちまうぜ |
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| そうだぞ、ミクリオ |
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| そうだ、そうだ |
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| あぁもう! そんなに食べたいなら自分たちで作ればいいだろう |
---|
| そもそも僕は―― |
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| うわぁ! |
---|
| 仲良き事は美しきかな、ですね |
---|
14:おやつの極意?
| デゼルっておやつ作りで失敗しないよね? |
---|
| たしかにデゼルが失敗しているところ、見たことないな |
---|
| ねぇ、デゼル。なんかコツとかあるの? |
---|
| 特別なことはしていない。風の流れを感じているだけだ |
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| 風を読むってやつ? |
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| 風を読むことが出来るようになれば、色も形も場所も全て風が教えてくれる |
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| おぉ! なんかカッコいい。でもそれってあたしでも出来るの? |
---|
| ロゼは天族じゃないから、難しいんじゃないかな |
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| あたしじゃ風を読めないってことかぁ。って、待てよ |
---|
| もしかして神依化すれば、あたしでも風が読めるようになる? |
---|
| さぁな、出来るようになるかもしれんな |
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| それなら、ルウィーユ―― |
---|
| ルウィーユ・ユクム |
---|
| ちょっと、スレイ!! |
---|
| あれ? |
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| マジで使おうとしてんじゃねぇ! |
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| やーいやーい! 怒られた〜♪ ズルするからだぞ〜♪ |
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| お前もだ! |
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| え〜〜〜 |
---|
15:天族たちの食事
| …… |
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| ん? どうしたのアリーシャ |
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| いや。さっき隣のテーブルの女性が、不思議そうにこちらを見て気付いたのだが…… |
---|
| 天族の方々の食事風景は、人間からどう見えているのだろうか? |
---|
| あ、そうか! 確かに見えない人からすると |
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| テーブルに置かれたご飯が、勝手になくなっていくように見える……のかなぁ? |
---|
| イズチでお世話になった時は何とも思わなかったが |
---|
| 私も人前で何度か食事をしたことがありますが、周囲の人々は特に気にならないようでした |
---|
| 気付く人も『気のせい』って思うみたいです |
---|
| へ〜そうなんだ。確かに今まで食事について何か言われた事はなかったな |
---|
| ライラ。だからってつまみ食いはよくないと思うわ |
---|
| まあ! つまみ食いだなんて! |
---|
| 人と接するにあたり、人の感覚を持つ事は大事ですわ。なのでつい…… |
---|
| つまみ食いしたんだね…… |
---|
16:護衛の風
| ちっ……捕らえにくいな…… |
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| デゼル、めずらしいクワガタがいたぞ! |
---|
| 後にしろ。取り込み中だ |
---|
| ムッツリしているようにしか見えないが? |
---|
| 風の流れで探っている最中だ |
---|
| 探るって……なにを? |
---|
| サウナ中のロゼをだ |
---|
| それって! |
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| 覗きじゃないのか!? |
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| 違うっ! 身辺警護だ! |
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| お前たちもわかっているだろう。あいつを恨んでいる者は山ほどいる |
---|
| しかも、あいつの行動は読めん。そんな器を警戒するのは天族の務めだろう |
---|
| そ、そういうことか |
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| 納得……していいんだろうか? |
---|
| ちっ……もういい。貴様らにどう思われようがな |
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| もー! ここのサウナ最悪! スキマ風がピューピュー入ってくる! |
---|
| デゼル! あんた風の天族ならなんとかしてよ! |
---|
| なんとかと言われても…… |
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| よ・ろ・し・く |
---|
| わ、わかった |
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| あれ……気付いてるんじゃないか? |
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| ロゼ、勘がいいから |
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| ちっ…… |
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17:ことわざ慕情
| 人間と天族はことわざの解釈ひとつとっても、違いがあるものよ |
---|
| というと…『石の上にも三年』だと? |
---|
| 短い時間しかじっとしてられない例えね |
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| 『桃栗三年柿八年』だと? |
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| どれも大した違いはない、って。五十歩百歩と同じ意味でしょ? |
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| 『焼け石に水』は? |
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| 水とかかけるのやめなさいよ。ジメジメするから |
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| 私見じゃん |
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18:導師の資質
| スレイの人を信じやすい性格はもちろんいいとこだけど、信じすぎるのもよくないことになっちゃうよね |
---|
| オゥケィ、オレがいろんな大人のドロドロとした事情をたらふく話して、現実社会を教えろってことね、任せろ! |
---|
| めっちゃくちゃ飛躍しすぎ! |
---|
| なんだよ〜清らかなまま大人になるのは、いいことも悪いこともあるって、分かってんだろ? |
---|
| スレイが道を外さないように僕らがいる、それでいいだろう? |
---|
| ヒュー、 伊達に幼馴染やってないねえ。じゃあミクリオが道を外しそうになったら? |
---|
| ふん、そんなことは万が一にもない! 何よりスレイがそれを見逃すはずがない |
---|
| ……なんだよ! 正直に言ってこの仕打ちか! |
---|
19:もしかしてロゼ……?
| ん〜。そりゃ! |
---|
| わわ! なんだよ、ロゼ! 急に引っ張るな |
---|
| や〜、なんかそのマントのひらひらみてるとつい…… |
---|
| まったく……で、これは何してんの? |
---|
| え、なんかこのマントの模様ってスイッチみたいだよね。押すとなんか出ないかなって |
---|
| でるか! |
---|
| だよねぇ |
---|
| ……ロゼ……遺跡探険に飽きたんだろ |
---|
| んん! ちゃんと付き合いはするって! 安心して! |
---|
| 飽きたことは否定しないんだ…… |
---|
20:ロゼ、突然に……
| や、やめてくれ! |
---|
| 観念しろ〜!! |
---|
| 何してる…… |
---|
| ミクリオのおでこみたいなっていったら、なんか照れちゃってさ |
---|
| そんなことに何の意味があるんだ! しかも今! 突然! |
---|
| 抵抗することに何の意味があんのよ! こうなったら絶対見てやる! |
---|
| ばかばかしい…… |
---|
| む |
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| デゼル…… |
---|
| あんたも、おでこ見えないね…… |
---|
| ば、そ、どうでもいいだろう |
---|
| 見せろ〜! |
---|
| や、やめろ! |
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| ……どんどんロゼさんがおかしくなってますわ |
---|
| 面白いからワタシは別にいいけど。どうするの? スレイ |
---|
| はは……そろそろ探険切り上げようか…… |
---|
21:恋の妖精さん
| スレイ、ほらここ。下界にもイズチと同じ植物が生えてる |
---|
| 本当だ。ジイジの加護に包まれていたとはいえ、やっぱり繋がってるんだな |
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| ああ。下界の植物が風に乗って、イズチまで運ばれて来たのかもしれない |
---|
| おっと、風が運ぶのは種だけじゃないぜ |
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| なんだ急に? |
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| 面倒な予感しかしない…… |
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| まあそう言うなって。青少年の君たちに関係してくる話だぜ? |
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| 風ってのはな、便り、メロディ、恋なんかも運んじまうから |
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| 何かあったら俺まで言うように! |
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| ……確かに、そういう風に言う事はあるけど |
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| ザビーダだけには絶対、言わないだろうな |
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| えーー!! 俺応援するし、良い仕事するぜ? |
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| 浮ついた話を聞きたいだけなのがダダ漏れだ! |
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22:近くて便利
| 夜通しの長旅のときは、一日中開いてる店でもあればと思います |
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| それって、商売としてやっていけるものなのでしょうか? |
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| 誰もやってないことをやるのが商売じゃない。日用品やら置けば? |
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| 他には……古今東西の武器でも置きましょうか? |
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| それは1つ持てばいいので、需要はなんとも…… |
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| 甘いですわ。天族の格言に『いつまでも、あると思うな武器とかネ』というのがありましてですね…… |
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| 随分アバウトな格言ですね…… |
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| 格言というのは汎用性、もっと言うと利便性が重要ですわ |
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| 一日中開いてるお店みたいなものね |
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| ……ですよね! ……しかし店員のなり手がいるかどうか…… |
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| お金よ!! |
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| 昼間の働き手より給金をはずむってわけよ。現実的でしょ? |
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| ですが、その方は昼間に眠る生活になってしまいますわね |
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| 夜間中心の生活は不便そうです |
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| そこで一日中開いてるお店が必要ってことよ |
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| しかし店員のなり手がいるかどうか…… |
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| 一言一句同じセリフでループしましたわね |
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| それはまさに一日中開いているお店のように…… |
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| ……ですかね |
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23:物語をひもとこう(歴代キャラ風)
| うぜえ! なんだってんだ! |
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| どうした、うるさい奴だな |
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| エドナが一人でぶつぶつしゃべってやがる |
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| 一人じゃないよー! 喋ってるのはボクだよー! |
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| デゼルさん、ひどいです…… |
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| お前なあ、女の子を泣かせてんじゃねえよ。ギルドの矜持に反するだろ? |
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| ……貴様のような奴は、剣士の風上にも置けんな |
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| 女の子は繊細なんだから! 鈍感! 鈍感! |
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| 何だったんだあいつら…… |
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| デゼルさん、どうされました? |
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| スレイたちの様子がおかしい…… |
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| 昨日みなさんに冒険小説を貸しまして |
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| それで影響を受けたってか? どんだけ単純なんだ……てことはロゼも…… |
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| 聞き捨てならないなデゼル!! |
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| やっぱりか! |
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| 甘いぞデゼル。そんな決意で試練を超えられると! 人間たちを、助けられると思うのか?! |
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| 知るかよ! 全員、俺にばかり絡みやがって! 俺は悪くねえ! |
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| デゼルはそういう損な役割が似合ってんよ。それより可愛い女の子をナンパしに行こうぜ? |
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| お前はまともなようだな、安心したぜ |
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| いや、俺もめっちゃ影響受けてんだけど? ねえ、聞いてる? 羽根生やそうか? |
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| 私も地味にスルーされているんですが…… |
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※テイルズ各歴代キャラ風に演じている。
24:瞳にうつるもの(アリーシャ)
| ……これでよしっと |
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| ついに評議会のラストンベル、マーリンド視察か…… |
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| ハイランドとローランスの終戦講和も最終段階だな |
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| ……ふむ |
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| 争いがなくなれば、この鎧も不要になるかもしれないな |
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| そうなれば少し女の子らしくするべきかな…… |
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| ん〜 |
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| えへ |
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| ようこそ! ゆっくりしていってね! 歓迎するわ♪ |
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| みたいな? |
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SE | (コンコン) |
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| はう! |
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| し、支度はすんでいる! 今出る! |
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| すぅ〜、は〜 |
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| ……スレイ達が拓いてくれた道がもうすぐ繋がる…… |
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| よし! 頑張ろう! |
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SE | (ガチャ) |
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| 視察団の到着予定時刻は14時だ。遺漏はないか、最後の確認をしよう |
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